いつ?

2003年10月23日
あたしは今ピルを服用している。
当然、避妊対策はばっちりで、生理日もピッタリ決まっているはずだけど、
(ピルの場合、休薬期間に入って何日目とか、ヒトによっては違いますが、
生理日開始も殆ど一定になります。)
今回、それが一日半いつもより遅かった。

途中、うっかりとばしのみしたかも?とか、
ぐるぐる回って、まさか!???と、
丸一日、うだうだ考えていた。

まさか、妊娠?そんなはず?

そうなって思い出したのは、
3人目を妊娠したとき、妊娠初期に切迫流産で一ヶ月入院したけど、
その時、なかなか収まらない出血に、
医者がエコーを見て一言。

ほら、ここに血のかたまりがあるでしょ?
これが無くなれば退院だけどね。
あー、もしかしてタタイだった可能性もあるかな。

タタイ。多胎。つまり二人以上赤ちゃんがいたかもってこと。

無事一人は生まれてきて、やんちゃ坊主に育っています。
もう一人は?

その時は、医者の言葉を聞いて、
経済的にも状況的にも、一人でよかった〜!なんて思ったんだけど。
後になって、つらつら思うのは、
もう一人はどこ?

生まれてこなかった赤ちゃんは、
お腹の中に忘れ物を取りに行ったんだと聞いた事がある。

あたしにも忘れ物を取りに行った子どもがいるんだろうか。

あたしは、今、避妊をしていて、
3人の子どもに満足していて、
今のところ、もう一人増やす事は考えていない。

じゃ、この忘れ物を取りに行った子どもはいつ帰ってこれるんだろう?
その機会を作ってあげられるんだろうか。

もしかして、だから、
そうじゃない確率も沢山有るはず。
でもあたしの中では、もう一人いたはずになってしまっている。
言葉って怖い。
今、うちの経済状況はけして良くない。
でも、真っ暗でもなくて、
トンネルの遠い先に、光が見えてきている気がする。

もし、妊娠していたら。
生めない理由ばかり捜していたけれど、
生めばいいんだ。
無責任だけど、あとは絶対どうにかなる。

そう思ったらなんだか嬉しくなって、
生まれてくる子供の名前なんか考えたりしていた。
生まれてきたらお帰りって言ってあげよう。
ぷにぷにでミルク臭いあかちゃん。
あーうー言ってるだけなのに愛されるあかちゃん。
トシと共に赤ん坊が好きになる。


でも結局、一日半遅れで無事生理が来て。
全ては泡のように消えた。
きっとこれでいいのよ。
今は時期じゃないの。


でも、それはいつ?
あたしがもう一人赤ん坊を生む事が有るんだろうか。
本当に?生まない為にピルを飲んでいるのに?

そんなに欲しがっていたとは自分でも思わなくて、
なんだかびっくりした。


それでももう子作りに励む事は出来ないだろう。
でももし、何かの理由で、そうなったら。
今度はためらわない。
素直にいらっしゃいと言える。

でも
一生生まなかったら?

あの子はどこに行くんだろう。


いなかったかもしれない存在の子どもに、
何時までも心が残る。

いつか、何かに姿を変えて、
あたしの腕の中に来てくれる事があるんだろうか。
それとも誰かのもとに?

何時までも。何時までも。
心に残る。

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